パラ陸上の日本選手権は8日、三重交通Gスポーツの杜伊勢陸上競技場で行われ、男子400メートル(車いすT52)で上与那原寛和(SMBC日興証券)が1分1秒81で2位だった。男子100メートル(義足・機能障害T64)はパリ・パラリンピック代表の大島健吾(名古屋学院大AC)が大会新記録となる11秒38をマークして優勝した。
男子円盤投げ(脳性まひF37)は5月の世界選手権で銅メダルを獲得したパリ・パラ代表の新保大和(アシックス)が49メートル12の大会新記録で制覇。女子走り幅跳び(視覚障害T12)は沢田優蘭(エントリー)が4メートル86で制した。
パリパラリンピック選考レース最後の大会の日本選手権。「これに懸けていた」と上与那原寛和(SMBC日興証券)は出場種目をパリパラ正式種目の400メートル一本に絞っていた。だが目標にしていた優勝はわずか0・30秒差で逃し、自己ベストにも届かなかった。「力が足りなかった」と悔しそうに話した。
練習で使用したサブトラックはイメージ通りに目標タイムに達していたものの、向きなどが異なる本番のメイントラックになると勝手が違った。スタートから高速域に思ったように至らず、ペースを上げるために力を使い過ぎた。後半の粘りにつながらず、最終盤で後続の選手にまくられてしまった。
世界ランキングは5月の世界パラの時と変わらず5位のままとみられる。あとはパリパラリンピック日本代表の発表待ちとなる。「出すべきものは出し切った。どんな結果が来ても受け入れるだけだ」と話した。
(古川峻)