剣道の沖電工杯争奪第46回県幼少年錬成大会が9日、那覇市の県立武道館で行われた。小学5年以上の第1部は大道塾Aが4―1で城北剣道クラブAを破って3連覇を達成した。4年以下の第2部は大道塾Bが4―1で城北剣道クラブBを下し、優勝した。第1部を制した大道塾Aは第19回全日本都道府県対抗少年優勝大会(9月15日、大阪市・おおきにアリーナ舞洲)に派遣される。
基本の素振り成果
「絶対勝つぞ」。試合前、先輩から受け継いできた円陣で士気を高めた大道塾A。連覇という重圧をはねのけた選手たちの目には、喜びと安堵(あんど)の涙がこぼれた。
先鋒の上原一之介(兼城5年)が勝利の流れを引き寄せた。一定の距離を保って出方を探り、相手の手元がわずかに崩れた瞬間を見逃さなかった。飛び出すように前に出て面で一本を決めた。「相手の剣が傾いた隙に攻めた。いい流れができた」と納得した表情を見せた。
中堅の吉川水琴(泊5年)は相手の虚を突いた。果敢に面で攻めてくる相手が打ち終わり、後ろにはけた瞬間に小手を決めた。「体がとっさに動いた。小手で一本を狙おうと思っていたのでうれしい」と達成感をにじませた。
面を2本決め、優勝を決定付けた副将の西村美佳(真和志6年)。序盤から積極的に攻め立てる相手にも冷静だった。相手が引き胴を打ち、後ろに下がった瞬間に一本、攻め合いから隙を突いた一本を放った。「基本に立ち返った素振りの練習で面が取れた。全国大会でも勝ちたいという気持ちを力に変えたい」と思いをたぎらせた。
(渡真利優人)