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興南男子、2戦とも惜敗 闘志見せるも届かず 北部九州総体・剣道


興南男子、2戦とも惜敗 闘志見せるも届かず 北部九州総体・剣道 興南―日章学園 面を打ちに竹刀を振り下ろす興南の金城孝幸(右)=5日、大分県のレゾナック武道スポーツセンター
この記事を書いた人 Avatar photo 高辻 浩之

 【北部九州総体取材班】全国高校総合体育大会・北部九州総体は5日、九州各県で行われた。剣道男子団体は興南が優勝候補の一角、桐蔭学園(神奈川)と大将戦までもつれる激闘の末、1―2で敗れた。日章学園(宮崎)にも敗れ、本戦進出を逃した。女子個人戦はいずれも興南の宮城遥和(3年)、島袋美々夏(2年)が初戦で敗れた。


 男子団体、日章学園(宮崎)との初戦、興南は先鋒(せんぽう)の金城孝幸(3年)が相手の動きを見極め、狙い澄ました面を決めチームを勢いづける。続く次鋒は西原柚輝(同)。相手の打ってきた小手を払い、面を決めてリードを広げる。しかし、この後の中堅山田翼(同)、副将太田侑吾(ゆうわ)(同)、大将渡久地政苑(しょうおん)(同)が敗れ、2―3で初戦を落とす。

 後がない興南、与那嶺寿希主将(同)は「自信持っていこう」と円陣を組み仲間を鼓舞する。桐蔭戦、先鋒が引き分けで次鋒の金城へ。「興南で戦う最後の大会。全部出し切る」と気迫を見せる。上背で勝る相手が、前に出てきたところに「会心の一本」(金城)の小手を決めた。

 1―1で迎えた大将戦で、渡久地は闘志みなぎる攻めで相手を角に追い詰める。「気持ちでいった」と面を捉えリードを奪うも、すぐに面を返され五分に。その後も激しいつばぜり合いが続く中、下がる相手を追って面を放った渡久地だったが、わずかに相手の小手が先に決まり、逆転負けとなった。

興南の澤村卓巳総監督(左端)と男子団体メンバー

 本年度で教員生活を終える興南の澤村卓巳総監督(64)は「勝てる試合だった。取れなかったのは私の指導不足。選手たちは気迫のこもったいい剣道をした」と述べ、涙を流す選手らに「この悔しい経験を生かしていくことが大切だ」とげきを飛ばした。

 (高辻浩之)