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「今年は王者に」戴冠宣言 総合格闘技UFC・フライ級6連勝の平良達郎 ランク5位、王座挑戦圏内に


「今年は王者に」戴冠宣言 総合格闘技UFC・フライ級6連勝の平良達郎 ランク5位、王座挑戦圏内に 世界最高峰の総合格闘技UFCで6連勝した平良達郎(中央)(提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 名波 一樹

 米国ネバダ州ラスベガスで16日(日本時間)に行われた世界最高峰の総合格闘技団体UFCの「ファイトナイト・ラスベガス93」のメインイベントで、フライ級5位のアレックス・ペレス(米国)を破った平良達郎(小禄高出、THE BLACKBELT JAPAN)が18日、同級13位から8位順位を上げ、5位にランキングされた。王座挑戦圏内に入った平良は本紙の取材に対し「今年はチャンピオンになる」と明言。沖縄から日本人初のUFC王座戴冠を宣言した。

 平良はランキング上位のペレスに2回、背後から組み付き、両脚で相手の動きを制した上で後方に引き込んだ。背中を見せる相手にパウンドを放った時点でペレスの負傷が判明し、2回2分59秒TKO勝ちとなった。UFCの戦績を日本人最多の6連勝とした上で、優れた戦いを見せた選手に贈られる「パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト」(5万ドル/約780万円)も受賞した。

 平良は中学時代まで野球をしていたが、小禄高校時代に兄の影響で総合格闘技を始めた。18年にプロデビューを果たし、沖縄大在学時に日本の総合格闘技団体「修斗」のフライ級王者となった。

 総合格闘技はMMA(ミックスド・マーシャル・アーツ)と呼ばれ、パンチやキックなどの立ち技だけでなく、組み技や寝技も使用する格闘技を指す。日本では1984年に初代タイガーマスクとして活躍した元プロレスラーの佐山聡氏が「修斗」を立ち上げ、競技化が進んだ。ボクシングやキックボクシング、空手、柔道、レスリングなど幅広い格闘技をバックボーンとした選手が活躍するほか、最近ではMMAから始める選手も出ている。

 UFCは93年に発足。階級制やラウンド制が導入されるなど競技化が進んだ現在は「総合格闘技のメジャーリーグ」と称され、世界各地の超一流選手がしのぎを削っている。日本国内ではRIZIN(ライジン)の知名度が高いが、同団体のバンタム級王者、朝倉海がUFCと契約した際は「UFC挑戦」と複数のメディアが報じた。

 修斗時代も含め無傷の16戦全勝となった平良は「UFC6戦目も勝つことができた。引き続き応援よろしくお願いします。アイムハッピーテンキュー」と語った。

 (名波一樹)