prime

【戦力分析】興南VS大阪桐蔭 1回戦屈指の好カード 8日の第1試合 夏の甲子園


【戦力分析】興南VS大阪桐蔭 1回戦屈指の好カード 8日の第1試合 夏の甲子園 甲子園球場
この記事を書いた人 Avatar photo 名波 一樹

 第106回全国高校野球選手権大会に沖縄代表で出場する興南は、大会第2日(8日)の第1試合(午前8時開始予定)の1回戦で、大阪桐蔭と対戦する。興南の夏の甲子園出場は2年ぶり14度目、大阪桐蔭は2年ぶり13度目となる。両校の予選の成績を基に特徴をまとめた。

 興南は厚い投手陣と野手陣の巧みな守備でつくる堅守を武器にしている。

 最速149キロのエース左腕・田崎颯士、右の金城勇希が主軸。田崎は直球にスライダーなど5種の変化球で三振の山を築いてきた。金城勇希は多彩な球種を駆使して打ち取り、左の照屋慶斗も要所を締めることができる。控える2年生左腕・比嘉澄久らも十分な実力を兼ね備えている。野手陣はカバープレーも徹底しており、平均失点1.2と高い守備力を見せた。

 チーム打率は2割8分9厘。堅守から流れをつかみ、切れ目のない打線で1点を奪取する。出塁率の高い山川宗紘が1番打者。勝負強い仲田陽、1年生4番の丹羽蓮太、長打力のある久高学士らが中軸を担う。主将の石川駿介は快足で技術力が光る。

 田崎中心に左打者の多い桐蔭打線を抑え込み、つないだ好機を確実に生せるかが勝利の鍵だ。

興南の田崎颯士

 対する春の選抜8強入りの大阪桐蔭は、攻守ともに高い水準を誇り、今大会の優勝候補の一角に挙げられている。夏の大阪大会では昨夏代表の履正社に準決勝でコールド勝ちした。

 投手陣は、右腕のエース・平嶋桂知など速球自慢の本格派が充実。平嶋は最速154キロで球威のある直球が武器。2年生右腕の森陽樹は、長身から150キロ台を投げ下ろす。チームの失策は7試合でわずか1と練り上げられた守備力を持つ。

 1試合平均11.1安打と攻撃力は抜群。チーム打率は3割8分4厘で興南を上回る。上位打線は吉田翔輝、境亮陽、徳丸快晴ら左打者が主。4番の徳丸は打率5割8分3厘を誇るスラッガー。代打のラマル・ギービン・ラタナヤケは高校通算本塁打数33本の右の長距離砲だ。

 沖縄県勢との対決は、1991年の夏の決勝の沖縄水産以来となる。高い総合力で興南の前に立ちふさがる。

大阪桐蔭の徳丸快晴(毎日新聞社提供)