陸上の県高校新人体育大会が13日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで行われ、女子棒高跳びで下地南子(名護)が3メートル20を跳び、大会新記録で優勝した。男子5000メートル競歩では伊藤全慈(那覇西)が25分15秒19で逆転で頂点に立った。100メートルは男子は小賦琉太郎(普天間)が10秒72、女子は喜友名心羽(那覇西)が12秒85でそれぞれ頂点に立った。
「跳べると思ってなくてびっくりした」。女子棒高跳びで自己ベストを40センチも上回る3メートル20の大会新記録で優勝した下地南子(名護1年)は、驚いた表情を見せつつも笑顔で振り返った。
練習から調子が良かった。2メートル50から自己ベストの2メートル80まで全て1本目で成功させた。自己ベスト更新となる2メートル90は1本目こそ、助走のミスがあり失敗したが、2本目には修正し、ベストを更新した。
3メートルの大台にも練習で数回跳んでいたこともあり、「高いなと思ったけどやってみると意外と跳べた」と一発で成功させた。大会新記録となる3メートル20は、台風の影響で吹く強風をうまく利用して助走のスピードを上げることができ、1本目で成功させた。続く3メートル25は助走が崩れ、記録更新とはならなかった。
下地が棒高跳びに出合ったのは中学2年生の時。棒高跳びの体験会で、現在顧問を務める仲嶺真道教諭から誘われたことがきっかけだった。陸上のために名護高に進学し、本格的に棒高跳びを始めた。マットなどを使った練習は週に1回しかできないため、それ以外はポールを下ろす動作や助走のフォーム改善などに取り組む。
「自分の体だけでは跳べない高さを跳べるのが面白い」という下地。空中姿勢などの基礎技術も鍛え、県高校記録の3メートル50超えを目指す。
(屋嘉部長将)