宮古島市沖で昨年4月に墜落し、陸上自衛隊が飛行を制限しているUH60JAヘリコプターについて、陸自は駐屯地外を含む空域で、機体の試験飛行実施を計画していることが11日、分かった。従来は駐屯地とその周辺での訓練飛行にとどまっており、飛行エリアが広がることになる。
10日に沖縄防衛局などから説明を受けた沖縄県によると、計画されているのは一定の飛行時間に達した機体を対象とした定期整備の一環として行われる「整備試験飛行」。地上での点検・整備後、地上で試運転した上で実施するとし、月に数回程度を見込む。試験飛行の項目に最大速度の点検もあるといい、一定の飛行距離を確保する必要があるため、これまでより広い範囲を飛行するという。
具体的な飛行経路については「運用上申し上げられない」としつつ、住宅地上空は避けて「なるべく洋上を飛行する」との考えを伝えたという。
(知念征尚、明真南斗)