沖縄・西原水系の導管で漏水 復旧途中、本島南部で一時断水も きょうにも工事に着手


沖縄・西原水系の導管で漏水 復旧途中、本島南部で一時断水も きょうにも工事に着手 老朽化によるとみられる破損で導水管が漏水した現場。工業用水が一時断水した=17日午後3時ごろ、うるま市昆布
この記事を書いた人 Avatar photo 沖田 有吾

 県企業局によると、16日夕方、うるま市昆布の県道75号の地下を通る導水管で漏水が発生した。17日中の復旧はできず、企業局は18日に送水を一時的に止めて工事を再開する。工事を完了し送水を再開するまでに24時間程度を要する見込み。工事のための送水停止に伴い、導水管の先にある西原浄水場から水の供給を受ける9自治体では、一時的に断水が発生する恐れがある。

 漏水が発生したのは、名護市の久志浄水場から石川浄水場を通り西原浄水場に至る導水管。県企業局のホームページによると、西原浄水場から水の供給を受けるのは那覇市、浦添市、豊見城市、南城市、糸満市、西原町、南風原町、八重瀬町、与那原町の9市町。与那原町を除く8市町では他の浄水場から供給を受けている地区もある。

 17日午後9時の時点で18日の工事再開時間は確定していない。再開までの間に、影響を小さくするために企業局の原水調整池や市町村の配水池などに水をためて備える。18日は、他の浄水場から管路を切り回しての送水などでも対応する。

 企業局は17日、導水管に水を流したまま復旧を図ったが、水圧が強く送水を止めなくては工事が困難と判断し18日に持ち越した。

 名護市の久志浄水場から直接供給されている工業用水について、17日午前8時ごろから工事のために、うるま市昆布より南の工場や食品加工場など96事業所を対象に断水した。午後9時に送水を一時再開したが、18日に本格的な復旧工事をする際には再度工業用水を断水する必要があるという。

 漏水の原因は明らかではないが、周辺で漏水前に工事などはなく、老朽化による腐食で鋼管の肉厚が薄くなり、水圧に耐えられなくなった可能性が考えられる。数センチ大のだ円形の穴が空いているという。

(沖田有吾)