セクハラ　南城市長を提訴　元運転手、市にも慰謝料要求

　南城市と業務委託契約を結んでいた古謝景春南城市長の元運転手の女性が、市長からセクハラを受けたとして9日、市長と市を相手取り、慰謝料など404万5千円を求める訴訟を那覇地裁に提訴した。訴状は女性が市長からセクハラ行為を受け、市に被害を訴えたところ業務委託契約を解除され、「屈辱的な精神被害を受け、業務委託を期間途中で理不尽にも解除されるという精神的苦痛を加えられた」と主張している。

　古謝市長は9日、琉球新報の取材に対し何も答えなかった。市長はこれまでの本紙取材に対し「セクハラは一切やっていない」と疑惑を否定している。

　訴状によると、女性は2022年8月の業務開始の直後から、市長による宿泊や入浴の誘いなど性的発言を繰り返し受けたという。12月9日、帰宅途中の車内で市長が後部座席から女性の手を強引に握り、市長の自宅に到着した際に胸を強くつかまれたとされる。

　女性は市に被害を申告し、第三者を含めた調査を求めたが、同28日に市から女性が業務を継続できないとして業務委託を解除された。訴状は、市に対し「安全配慮義務違反に加え、被害の調査と再発防止の措置も取られず、女性の人格を損なう対応」と訴えている。
（上江洲仁美、岩崎みどり）