セクハラ訴えた女性の個人情報 南城市長が議会でも“暴露” 経歴など一方的に公表 先月もSNS投稿で問題に 沖縄


セクハラ訴えた女性の個人情報 南城市長が議会でも“暴露” 経歴など一方的に公表 先月もSNS投稿で問題に 沖縄 南城市役所
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 古謝景春南城市長は12日、自身のセクハラ疑惑を問われた市議会本会議での答弁で、被害を訴えている女性の個人情報を暴露した。

 市長車の元運転手の女性が損害賠償訴訟を起こしてから、訴えられた古謝市長が市議会で疑惑について答弁するのは初めて。

 古謝市長は疑惑を持たれている市長車内での性的言動については説明をせず、質問者から聞かれていない女性の経歴などを一方的に公表。疑惑を否定し、「(女性の)前職場、前々職場の件も含めて把握しているので、裁判で訴えていきたい」とさらなる攻撃までちらつかせた。

 古謝市長は2月もSNSで、女性や家族の情報を一方的に明らかにし「これまで応援して来ました。裏切られるとは」などと投稿。識者からも「人権問題で、声を上げようとする人への脅し」と批判された。

 女性側は4日付で投稿の削除要求をしたが、古謝市長は応じていない。

 松田兼弘市議は12日の質疑で「個人情報を守っていく立場の市長が、個人情報をこじ開けている。市の将来が心配だ」と指摘した。

 市議会特別委は13日、古謝市長にSNS投稿の削除を求める申し入れを行う。ただ、安谷屋正委員長の判断で非公開となった。

 安谷屋委員長は「やり取りの中でどういう捉え方をされるか危惧がある。市長もマスコミは遠慮してくれと言っていた」と述べた。

 (上江洲仁美、南彰)