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南城市、無断で変更契約書に記名 セクハラ訴えた女性運転手の委託短縮


南城市、無断で変更契約書に記名 セクハラ訴えた女性運転手の委託短縮 南城市役所(資料写真)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 古謝景春・沖縄県南城市長の運転手をしていた女性が「市長からセクハラを受けた」と市に申告した後、業務委託契約を解除された問題で、市が女性の名前・住所を無断で記入した変更契約書を作成していたことが14日分かった。実際には女性は契約解除に同意していない。専門家は「誤解を与え、不適切だ」と指摘している。

 この変更契約書は、市と女性が結んだ市長車運転業務委託を2022年12月末までに期間を短くするもの。女性が同月中旬にセクハラの申告をした後、市が委託料が払えなくなることを示唆して署名を求めたが、女性は応じていなかった。

 ところが、市議に開示した文書には女性の名前と住所の部分が黒塗りになっていた。市によると、女性の名前と住所が書かれており、「(女性に)押印を求めるために記入した。これは案だ」と答えた。

 NPO法人「情報公開クリアリングハウス」の三木由希子理事長は、開示請求や人事異動で担当者も代わることを挙げ、「何らの合意もないのに一方的に相手の名前を入れた文書を作るのは不適切だ。双方が合意しているかのように誤解を与える可能性があり、不適切な文書の作成・保存だ」と指摘した。 

(上江洲仁美、南彰)