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那覇軍港に米海兵隊の無人艇「ALPV」を一時展開、来週にも デニー知事「納得できない」 沖縄


那覇軍港に米海兵隊の無人艇「ALPV」を一時展開、来週にも デニー知事「納得できない」 沖縄 那覇港湾施設に一時展開予定の自律型無人艇「ALPV」(米軍サイトより)
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 米海兵隊が自律型無人艇「ALPV」を米軍那覇港湾施設(那覇軍港)に一時展開することが分かった。来年8月ごろまでの約11カ月の予定で、那覇軍港を拠点に沖縄本島沿海域で物資の輸送や補給活動を行う。防衛省によるとALPVは来週ごろ、軍港に持ち込まれる見通し。開発中の「ALPV」の実証のための展開。米国でも本格運用には至っておらず、県内展開は初。

 沖縄防衛局は4日、県や那覇市に説明した。玉城デニー知事は琉球新報などの取材に「一方的な説明は県として納得できない。一時展開で新たな基地負担の増加はあってはならない」と語った。配備直前の説明も疑問視し、詳細を確認する考えを示した。

 基準排水量約8・3トン、全長約19メートル、全幅約2・5メートル。軍属5人も配属されるという。

 県への説明によると、那覇軍港を拠点に伊江島補助飛行場やレッドビーチ、ホワイトビーチも使用する。一時展開中は非武装で、食料などの補給品を運び「現時点ではミサイルや弾薬を輸送する計画はない」としている。有人のセーフティー・ボートを伴わせ海上航行の安全を確保する。混雑した港湾内や航路では乗員を乗せ運航し、騒音は「民生用のボートと同等」としているという。

 実証運用中はGPSで無人艇の位置が周囲の船に分かるようにするとの説明があったという。 

 (知念征尚、明真南斗、嘉陽拓也)