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陸自オスプレイの地面衝突、事故に認定 当日は「損傷」と発表 与那国町長「遺憾」コメント 沖縄


陸自オスプレイの地面衝突、事故に認定 当日は「損傷」と発表 与那国町長「遺憾」コメント 沖縄 離陸できずに与那国駐屯地グラウンド付近にとどまっている陸自のオスプレイ=27日午後0時15分ごろ、与那国町(基地いらないチーム石垣提供)
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 日米共同統合演習「キーン・ソード25」に参加していた陸上自衛隊の輸送機V22オスプレイが陸自与那国駐屯地(与那国町)で機体の一部を損傷させた件を巡り、中谷元・防衛相は29日の閣議後会見で「自衛隊における航空事故に該当する」と語った。

 発生した27日には航空事故と認定していたと明らかにした。当日は事故とは表現せず「機体の一部損傷」と発表していた。与那国町の糸数健一町長は29日、事故を「遺憾」とする声明を発表した。 

 防衛省によると、地面と衝突した機体の左翼下部に一定程度の損壊があったことから事故と判断した。他の部位にも損壊が及んでいるかどうかを調べている。

 中谷防衛相は29日の記者会見で「地元の皆さまに不安を与えたことは誠に遺憾だ」と語った。機体の撤収予定については「機体の状況などに応じて判断していく」と答えた。

 オスプレイの安全性について問われると「事故原因は調査中」とする一方「オスプレイの安全性については問題ないと考えている」と答えた。調査中でも機体の安全性を断言できる理由を問われ「航空機については事故の発生に関係するような部品の不具合が発生した場合、製造企業や政府のプログラムオフィスから連絡が来るが、現時点で来ていない」と語った。

 事故前日の26日、糸数町長や複数の与那国町議を同機に搭乗させ与那国島周辺を飛行する計画をしていたが、悪天候を理由に中止していた。

(明真南斗、照屋大哲)