1953年の「ひめゆりの塔」鮮やかカラー スライドフィルム残っていた


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快晴の下、多くの人々が「ひめゆりの塔」を訪れる様子を撮影した写真=1953年、糸満市(池宮城晃さん提供)

 1953年に撮影された「ひめゆりの塔」の鮮明なカラー写真のスライドフィルムが残っていたことが分かった。元写真記者で総合印刷会社「池宮商会」顧問・代表取締役の池宮城晃さん(72)=那覇市=が保管していた。沖縄戦終結から8年が経過したばかりの「ひめゆりの塔」や周辺の風景を当時、沖縄で流通していなかった高機能のカラーフィルムで収めている。沖縄戦から76年が経過する中、色鮮やかな画像で見ることができる貴重な記録だ。

 写真には快晴の下、ひめゆりの塔を訪れた人々の姿が写る。撮影者は当時、沖縄の米軍基地内の工事などを請け負った総合建設業「銭高組」の幹部として沖縄に駐在し、写真愛好家でもあった故・山本義樹さん。山本さんが晩年、月刊沖縄社の故・佐久田繁社長へフィルムを譲った。
 (古堅一樹)

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