宮城県の浮輪漂着 被災児童ら来島中「偶然」に驚き


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被災地の宮城県から大津波によって流されたと思われる救命用の浮輪=9日、伊江村阿良の浜

 【伊江】伊江村阿良の砂浜で8日、宮城県から流れてきたと思われる浮輪が見つかった。この日砂浜では、東日本大震災で被災した子どもたちを島に招く「ティーダキッズプロジェクト」で福島県や宮城県などから来島している小中学生約40人が、追い込み漁体験をしていた。

偶然の漂着物に、子どもたちからは驚きの声が上がった。

 伊江漁協観光部会が、追い込み漁の準備と浜の清掃中に、浮輪を発見した。浮輪は、救命用で「宮城県」の文字と同県の県章が表記されている。カバーが破れ、長い歳月をかけてたどり着いた痕跡が残っていた。

 宮城県から参加した中学2年生の丸川新太郎君(13)は「少し震災のことを思い出したけど、長い距離を流れ着いてすごいと思った。追い込み漁の場所に漂着したのですごいと思った」と驚いた様子だった。

 同漁協の八前隆一組合長は「偶然が重なり、部会員や子どもたちも驚いていた。大津波によって流されたものがたくさんあるなと実感させられた」と話した。(金城幸人通信員)

英文へ→Miyagi and Fukushima children come across tsunami debris on Ie-jima