米軍が米国東海岸で撃墜した中国の偵察気球と同じ形状とみられる気球が2022年4月28日午前10時半ごろ、沖縄県・座間味島上空付近で漂っていたことが8日、目撃者への取材で分かった。沖縄気象台によると同日午前、目撃した人々から数件の問い合わせもあった。気象台の観測気球ではなく「正体不明」という。
座間味島北側の海で船に乗り、釣りをしていた琉球大大学院生(28)と、座間味でツアーガイドなどをしている船長(49)によると、気球は同じ場所で20分ほど浮いていた。雲が少ない日で風もなく、青空に白い球体が目立っていたという。
不思議に思った大学院生が持っていたカメラで撮影。中国の気球がニュースとなり「何の目的で飛ばしていたのか気になる」と話した。座間味に住んで25年目という船長も初めて目撃したという。「沖縄には米軍基地もあるから偵察だったのか」と首をかしげた。
防衛省関係者は「(撃墜された気球と)似た形状で、風向きからすれば中国か台湾の可能性が高いが、付属装備が分からなければ断定できない」と話した。統合幕僚監部は気球が飛来したかどうかについて公表できる情報はないとした。
(金良孝矢、明真南斗)
【関連記事】