琉球新報創刊130年記念・写真集発刊記念組踊公演、伝統芸能を生きる「清ら星たち」が23日、那覇市泉崎の琉球新報ホールで始まった。「二童敵討」「手水の縁」が上演され、一線で活躍する実演家らの気迫のこもった熱演に、会場は魅了された。
「二童敵討」は眞境名正憲さんが監修、中村一雄さんが地謡指導を務めた。護佐丸の遺児、鶴松(佐辺良和)と亀千代(田口博章)兄弟が、あまおへ=阿麻和利(玉城盛義)を討つ物語。兄弟の隙のない美しさとあまおへの豪快さが印象的だった。
「手水の縁」は宮城能鳳さんが監修、西江喜春さんが地謡指導を務めた。山戸(東江裕吉)と玉津(新垣悟)の恋物語は、見つめ合う2人の所作と地謡の情熱的な歌声に引きつけられた。
那覇市から訪れた70代の女性は「(立方や地謡の)息遣いまで感じられる舞台だった」と興奮した様子で話した。24日は午後5時から「執心鐘入」「万歳敵討」を上演する。
(田吹遥子)