美しく切なく「能、幽玄への誘い」 きょう1日も 琉球新報ホール 沖縄


美しく切なく「能、幽玄への誘い」 きょう1日も 琉球新報ホール 沖縄 幽玄の世界へ一気に引き込んだ「松風」の終盤の一場面=30日、那覇市泉崎の琉球新報ホール(ジャン松元撮影)
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 琉球新報創刊130年記念「能~幽玄への誘い~」(琉球新報社主催、NPO法人白翔會共催)が30日、那覇市泉崎の琉球新報ホールで始まった。幽霊が登場する夢幻能の「松風」や狂言「痩松(やせまつ)」などが披露され、幻想的な雰囲気で、幽玄の世界へといざなった。

 能「松風」では、幽霊となった姉妹、松風と村雨が現れる。2人が愛した在原行平への思いがあふれる終盤は、静から動へと一気に展開した。松風を演じる坂井音雅さんが在原の形見の衣を身にまとって舞い、松の木を在原と思っていとおしそうに近づく姿は、切なくも美しさがあった。

 7月1日は、能「乱(みだれ)」や野村萬斎さんらが出演する狂言「舟渡聟(ふなわたしむこ)」がある。 

(田吹遥子)