「県産品みんなで創る島の価値」がテーマの第47回沖縄の産業まつり(同実行委員会主催)は2日目の28日、会場の那覇市の奥武山公園、県立武道館に朝から多くの来場客があり、にぎわった。昨年までは新型コロナウイルスの感染予防策を講じていたが、4年ぶりに制限のない開催で、初日に続き天候にも恵まれた。出展者は自慢の商品や技術をPR。会場での各イベントも盛り上がった。29日まで。
沖縄の産業まつりには沖縄生まれの調味料を扱う業者が多数出展しており、まつり会場にスパイスを効かせている。「何にでも合う」という、至極の万能調味料に注目する。
ダイレクトな辛み
調味料製造などのGENESIS FOOD(ジェネシスフード、名護市、安田淳社長)は島ラッキョウを用いたタルタルソース「島らっきょうタルタル」を販売する。島ラッキョウの香りと辛味をダイレクトに感じることができる。
タルタルソースの中に島ラッキョウを30%以上用い、生食と同じような風味を感じられるように工夫した。ソースは黒糖の甘みを出すことにこだわった。唐揚げなどの油物もさっぱり食べられるという。
安田社長は「ラッキョウの爽やかさとほのかに残る黒糖の甘さが特徴。上品な味なので贈り物にもお薦め」と話した。産業まつり特別価格で、120グラム700円。
新感覚風味
沖縄お笑い団体FECオフィス(那覇市、山城智二社長)は、沖縄生まれの究極スパイス「て~げぇ~」を販売している。月桃の葉の香りにピパーチの爽やかな辛みを加えた、沖縄らしい新感覚スパイスだ。
同社創設30周年の記念事業の一環として、8月に発売。キャンプやバーベキューなどの野外で調理をする際にお薦めで、何にでも使えるスパイスを開発した。肉や魚料理、焼きそばや野菜焼きにも使えるという。
県産の塩や乾燥月桃葉、ピパーチ、ガーリックなど、17種類のスパイスを使用した。
山城社長は「肉や魚の他にも、ゆし豆腐やパスタなど、何にでも合う。て~げぇ~にかけてほしい」と太鼓判を押した。産業まつり特別価格で、70グラム700円。
好評で商品化
KUIKO KEBABU(クイコケバブ、宜野座村)は宜野座村の工場で生産するタコライスやステーキ、ハンバーガーなどにかける「エリソース」を販売する。
沖縄市のケバブ料理店「KUIKO KEBABU」で提供していたオリジナルソースが好評だったことを受け、2021年に商品化した。
ソースはマイルド、ホット、チリ、レモンの4種類。10ミリリットルから業務用の3千ミリリットルまで展開し、会員制の米系大手量販店「コストコ」や、海外でも販売している。累計販売数は10万本を超える。
営業担当の加藤有文氏は「何にでも合う万能ソースだ。県産品を国内外にも広めていきたい」と意気込んだ。産業まつり特別価格で180ミリリットル360円(レモンのみ390円)。
(與那覇智早)