【大宜味】世界自然遺産に登録されたやんばる3村(国頭、大宜味、東)の環境保全と地域振興の両立を目指し、県自然保護課は14日、地域の食材などを生かした「新たなご当地メニュー」の試食会を大宜味村農村環境改善センターで開いた。地域の料理人が、大宜味村で養殖する高級魚スギや、同村で自生するシナモンの木の一種、カラキ(和名オキナワニッケイ)などやんばるの食材を使用した新メニューを開発した。
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県の「世界自然遺産ブランディング事業」の一環。3村の関係者らが料理を味わい、地産地消の新メニューを通したやんばるの地域興しについて話し合った。
「かねやん食堂」(東村)のオーナーシェフ、金子竜太さんは高級魚スギを活用した韓国風ユッケを開発。脂が強く、しっかりとしたスギの身を生かせるよう、切り身の厚さなどを考慮した。「天空のレストラン大宜味スカイテラス」(大宜味村)の田口徹・総料理長は、パイナップルを飼料化した東村のブランド豚「パイとん」にマンゴーソースと、大宜味村産カラキのパウダーと、焼き塩を合わせた「カラキ塩」を添えたメニューを考案した。
「道の駅やんばるパイナップルの丘安波」(国頭村)の大江貴志さんは県産食材の中でも、未活用や在庫過多となっている素材を生かして、パイとんの腕肉などを使用した「味噌(みそ)そぼろプレート」や、マンゴープリン、カラキのパウダーを使った「琉球シナモンキャラメルポップコーン」などを紹介。出席者からは価格帯や、調理方法の狙いなどについて活発な質問が上がった。
試食会に参加した国頭村農林水産課の岡田高明さんは「地元の食材の使い方に、可能性を感じた。地元で親しまれている食べ方を料理のプロがアレンジしたことで、食感など変化を味わえた」と話した。県自然保護課の半澤珠里主任は「今後は観光客や地元の人に食べてもらい、地域の魅力を感じてほしい」と話した。
(池田哲平)