沖縄総合事務局は22日、2022年の県の農業産出額が前年比3・5%減の890億円で全国34位だったと発表した。9年ぶりに900億円を割り込んだ。サトウキビや野菜などの耕種部門が同24億円(4・8%)減の477億円、畜産部門が同8億円(1・9%)減の412億円と全体的に落ち込んだ形だ。
耕種部門は県の基幹作物であるサトウキビが同30億円(15・3%)減の166億円だった。
野菜は同8億円(6・7%)増の127億円、果実は同8億円(15・1%)増の61億円だった。
畜産部門は肉用牛が同17億円(8・1%)減の192億円、豚が同6億円(5・3%)増の120億円、鶏は同5億円(8・6%)増の63億円だった。肉用牛の落ち込みが影響した。JA沖縄中央会の嵩原義信専務は「エネルギー・資源高による生産コストの高騰と価格への転嫁が進まない農業の厳しい現実を反映したものと深刻に受け止めている」とコメントした。
県内の農業産出額は、1985年に復帰後最高の1160億円となり、その後は900億円前後で推移。2016~17年は2年連続で1千億円を超えたが、その後は減少傾向が続いている。
(玉寄光太)