国頭村が無料周遊バスの実証開始 2月末まで、村内の主要観光地や宿泊施設を結ぶ


国頭村が無料周遊バスの実証開始 2月末まで、村内の主要観光地や宿泊施設を結ぶ 実証実験で村内を回るバス=25日、国頭村の道の駅ゆいゆい国頭
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 【国頭】国頭村を訪れる観光客の周遊手段を確保しようと、村は25日から村内主要観光地や宿泊施設を結ぶ、無料バスの実証実験を始めた。毎週水曜と12月31日、1月1日を除き来年2月29日まで。道の駅ゆいゆい国頭を起点に村内を一周する2ルートを設定し、いずれも午前1便、午後1便を運行する。予約は不要で住民も利用できる。

 両ルートとも一周3時間半~4時間ほどで、16人乗りのバス3台を使う。総事業費は2千万円で、8割は国の一括交付金を活用し、村が2割を負担する。

 辺土名と村北部を結ぶ有料村営バスが運行されているが、本数は限られている。タクシーも少なく、観光客からは村内を移動する交通手段を求める声が上がっていた。実証実験で西海岸と東海岸を一路線で結び、村営バスと接続することで利便性を確保する。

 実証実験は来年4月から2025年2月にかけても実施予定だ。ルートや路線は今回の実験結果を踏まえ、村の宿泊事業者や観光事業者で構成する協議会で検討する。

 知花靖村長は運行開始の記念式典後に「免許を持っていない人や年配の人にも国頭村に来ていただき、バスを利用して世界自然遺産などを楽しんでほしい」と語った。

(武井悠)