「ヒーヤイ!ヒーヤイ!」場内に響き渡るヤグイ。激しくぶつかり合う雄牛の巨体。舞い上がる土煙。「ウシオーラセー」と呼ばれる沖縄闘牛は、古くから大衆娯楽として人々に親しまれてきました。
互いの角を突き合わせて押し合うように闘い、「逃げたら負け」というシンプルなルールです。「押し」や「カケ」、「腹取り」などの技があり、数十秒で勝負が決まることもあれば、30分を超える取り組みになることもあります。勝負どころでは、闘牛士のヤグイに一層力が入り、時には背中を叩いて牛を鼓舞することもあります。勝敗の行方を左右すると言われる闘牛士の動きに注目してみるのも闘牛観戦の楽しみ方の一つです。
「闘牛のまち」うるま市では、年間20回にわたる闘牛大会が開催されており、中でも年3回開催される全島大会は、毎回3千人を超える観客でにぎわい、立ち見が出るほどの盛況ぶりです。最近では外国人や観光客の観戦も増えています。
うるま市は、2023年4月に国内初の「感動産業特区」宣言を発表しました。地域に数多く存在する豊かな自然や文化・芸能に「感動」の物語を添えて魅力を発信することで市の魅力をさらにPRするための取り組みです。
闘牛もその「感動資源」の一つと期待されています。普段はおとなしく心優しい牛たちが、試合になると迫力満点の闘いを繰り広げます。そこに「感動」が生まれます。まだ見たことのない方、ぜひ一度会場に足を運んでみてはいかがでしょうか。