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確定申告、1年振り返る重要な手続き 松沢玲子(沖縄国税事務所長)<仕事の余白>


確定申告、1年振り返る重要な手続き 松沢玲子(沖縄国税事務所長)<仕事の余白> 松沢玲子
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 新しい年がスタートしました。まず、能登半島地震により被災された全ての方々に、心からお見舞い申し上げますとともに、被災地の一日も早い復興をお祈りいたします。

 税務の職場では、一番の繁忙期「確定申告」の準備が本格化しています。多くの方にとって「確定申告」は頭を悩ませる行事の一つかもしれません。かつては職員も来署された皆さんと、たくさんの書類を前に奮闘する日が続いていました。しかし、今ではスマホ一つで申告を終える方が急速に増えるなど、85%以上の方は会場に来場せずに申告をしています。

 運用開始から20年が経過したe―Tax(電子申告・納税システム)も改良が進み、マイナンバーカードで、医療費やふるさと納税、iDeCo(イデコ)の支払いも自動入力の対象となりました。振替納税やキャッシュレス納付も併せて利用すると、自宅や職場で申告が完結する時代が到来しています。

 今年ご留意いただきたいのが、インボイス発行事業者の登録を受け、初めて消費税申告が必要となる皆さんです。売上(収入)金額の入力だけで手軽に納税額が計算できる「2割特例」にもe―Taxは対応しています。不安な方は、各税務署で説明会も開催していますので、ご確認ください。ついつい、先延ばしにしてしまいがちですが、個人事業をされている皆さんにとっては、1年を振り返る重要な手続きです。しっかり準備して早めに終えて、本年の新たな目標に向かって力強い一歩を踏み出していただきたいと思います。