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琉銀が増収増益 4~12月期 経費かさみ単体は減益


琉銀が増収増益 4~12月期 経費かさみ単体は減益
この記事を書いた人 Avatar photo 當山 幸都

 琉球銀行(川上康頭取)が7日発表した2023年4~12月期連結決算(対象子会社7社)は、売上高に当たる経常収益が前年同期比14%増の496億1100万円、経常利益が3・2%増の65億8900万円で増収増益だった。純利益は3・8%増の45億9100万円。主に米国の金利上昇で外債を運用するための外貨調達コストなどの費用がかさみ、単体は減益だった。

 単体は経常収益が10・7%増の331億1700万円、経常利益が1・2%減の53億3400万円、純利益が1・3%減の37億6900万円。外債を中心に有価証券利息配当金が増加し、融資先の経営破綻に備える与信費用も戻し入れ益があった。一方、本業のもうけを示すコア業務純益は39・4%減の29億8900万円で、システム先行投資など経費や外貨調達コスト増加が影響した。

 カード関連、コンサルティング業務など「役務」と呼ばれる手数料収入は前年同期を上回った。

 同行は期初から外貨調達コストの負担や経費の増加を計画に織り込んでおり、渡名喜郁夫総合企画部長は「想定の範囲内で、及第点は与えられる決算だ。外貨調達コストは我慢が続いているが、一番苦しい時期は乗り越えたと認識している」と説明した。通期の業績予想は据え置いた。 

(當山幸都)