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沖縄でも「サイクルツーリズム」を 先進地・台湾の視察踏まえた「3つの提言」 りゅうぎん総研・琉球新報共同調査 


沖縄でも「サイクルツーリズム」を 先進地・台湾の視察踏まえた「3つの提言」 りゅうぎん総研・琉球新報共同調査 
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 台湾の先進的なサイクルツーリズムについて現地視察を含めて共同調査したりゅうぎん総合研究所と琉球新報社は25日、沖縄でのサイクルツーリズムの振興に向けてリポートを発表した。県民の利用度向上も狙い(1)沖縄本島を一周する自転車ルート整備(2)自治体のリーダーシップの発揮(3)「徒歩+自転車+公共交通機関」による交通システムの形成―を提言した。

 台湾を一周する旅は「環島(ホワンダオ)」と呼ばれ、近年は自転車による一周が注目されている。2015年には自転車旅を想定した島の一周路「環島1号線」が開通した。リポートでは、安全で分かりやすい一周路はサイクリストの挑戦意欲を刺激し、達成感を得やすいとして、沖縄の地形を生かした自転車ルートの観光資源化が必要だと指摘した。

 愛媛県など国内でサイクルツーリズムを進める先進地では、行政や首長が旗振り役となって誘客に取り組む事例が目立つ。国の自転車活用推進法に基づいて県内自治体にも取り組みは求められており、県や市町村のリーダーシップや、民間との連携は欠かせないとした。

 台湾では、シェアサイクルの「ユーバイク」が普及し、徒歩と自転車、公共交通機関を組み合わせた交通システムの形成が進む。

 MRTや路線バス、ユーバイクを組み合わせた乗り継ぎサービスも導入されている。こうした包括的な取り組みが県内でも求められており、リポートは公共交通事業者の垣根を越えた取り組みを促した。