沖縄ガスニューパワー(OGNP、大城邦夫社長)は4月1日から、うるま市で原油備蓄基地を運営する沖縄ターミナル(井上祐一社長)に対して、二酸化炭素(CO2)排出量が実質ゼロの電気料金メニュー「美ら島CO2ゼロプラン」による電力供給を始める。事業者向けの中でも大口の特別高圧(2千キロワット以上)の契約で、OGNPとしては初。供給により、沖縄ターミナルは年間1359トンのCO2排出削減が見込める。
OGNPのグループの中城バイオマス発電所では、木質燃料のパームヤシ殻や木質ペレットを燃料に発電している。同発電所から調達した電気に、再生可能エネルギー由来の電力使用を示す「トラッキング付非化石証書」を付加し、実質100%の再エネ電力として供給するプラン。
沖縄ターミナルの井上社長は「石油産業だからこそCO2に関心を持ち、削減に取り組む必要がある。最良の選択肢であり、全国にある備蓄基地の中でも競争力を高めていきたい」と説明した。
OGNPの大城社長は「CO2実質ゼロのメニューはあまり知られておらず、環境価値のある電気を今後も広めていきたい」と話した。
(當山幸都)