与那原町は29日、町東浜の公有地3カ所で、プロのスポーツ選手のトレーニングや宿泊、交流ができる複数の施設を整備する「与那原町マリンタウン地区公有地活用事業」の概要を発表した。総事業費38億円。2027年6月までに供用開始予定。国内外の各種スポーツの合宿受け入れなどを目指す。町は「沖縄でスポーツツーリズムの定着を実現させたい」としている。
与那原町と西原町にまたがるマリンタウン地区に整備する大型MICE施設は29年3月に供用開始予定。与那原町はMICE施設と合わせ、スポーツツーリズムの拠点を整備することで地域経済の活性化を図る。
てるまさホールディングス(与那原町、照屋圭太社長)を代表とする6社の企業グループが優先交渉権者として選定され、29日、上の森かなちホールで協定締結式が開かれた。4月に住民説明会を開催し、事業計画を説明する。
3カ所はスポーツ・ウェルネス拠点の「A街区」、アスリートの宿泊拠点の「B街区」、アスリートのリフレッシュ拠点の「C街区」。A街区から工事を開始し、25年2~3月の着工を目指す。
現在東浜野球場があるA街区(22754平方メートル)は、屋内外の体育施設を建設し、幅広いスポーツに対応する。トレーニングジムやリハビリ、温浴施設もあり、地域住民も利用できる。
駐車場があるB街区(2121平方メートル)は、400人以上が泊まれる宿泊施設。与那古浜公園があるC街区(41637平方メートル)には、公園内に飲食店やバスケットコートなどを整備し、アスリートのリフレッシュ場や地域交流の場をつくる。スケートボードやBMXの練習場も整備する。
照屋勉町長は「与那原町の歴史が始まって以来の一大プロジェクトだ。事業が町の新たな活性化に向けて動き出すことをうれしく思う」と期待を寄せた。
(上江洲仁美)