物流業の沖縄トータルロジスティクス(うるま市)が10日までに、段ボールを使ったトイレとベッドを開発した。災害時の使用を想定し、避難所での睡眠やトイレの問題を解決する一助にしてもらいたい考え。組み立て式で効率よく収納できるのが特徴で、主に自治体向けに活用を呼び掛けている。
同社は梱包(こんぽう)資材として強化段ボールを扱っており、昨年災害用のベッドを開発した。今年1月の能登半島地震で避難所のトイレ問題が改めて浮き彫りになったことを受けて、簡易トイレも発案した。強化段ボールのため耐久性にも優れる。
トイレは1分程度で直感的に組み立てられるよう設計。便座の上にポリ袋をかぶせ、凝固剤などを入れて使用する。
災害時を想定したベッド、トイレの備蓄は限られているとして森田幸二郎社長は「断水や停電で想定される二次被害を防ぐためにも、二重三重に備えてもらえたら」と話した。
販売価格は段ボールベッドが1台2万円。トイレは1基4千円で、凝固剤50個とポリ袋50枚とのセットは1基9千円。同社では製品を預かり、災害発生などの必要時に行政施設などに届けるサービス(有料)も提供する。
(當山幸都)