沖縄電力管内では近年、本島地方を中心に自然災害を理由としない大規模停電が発生しているほか、設備の不具合もたびたび発生している。
2023年7月に具志川火力発電所で、石炭船から石炭を荷揚げする高さ30メートルの揚炭機1基が倒壊する事故が発生した。
同年11月には吉の浦火力発電所2号機の発電設備でトラブルが発生し、本島内21市町村で最大11万8800世帯が停電した。その後の調査で、ガスタービンの圧力を検知する「圧縮機出口圧力発信器」の指示値で異常が生じたことが判明。沖電は再発防止策として、発信器の取り換えなどを発表した。
宮古島市全域の長時間停電を受け25日に開いた記者会見で、資源高や経営改革による経費削減の影響などについて問われた沖縄電力の横田哲副社長は「県民のために電気を安定供給するのが使命だ。設備点検や修繕がうまくいっていない認識はない」と否定した。 (当間詩朗)