県内地銀3行グループ(琉球銀行、おきなわフィナンシャルグループ=OFG、沖縄海邦銀行)の2024年3月期決算が10日、出そろい、合算した連結純利益は前期比2・8%減の132億円だった。銀行によって、システム改修などの経費や与信コストの増加が利益を下押しした。沖縄銀行を傘下に置くOFGのみが増益、琉銀と海銀は減益となった。売上高に当たる経常収益は3行グループとも前期比で増加し、合計は5・4%増の1321億100万円だった。
銀行本業のもうけを示すコア業務純益は琉銀と沖銀で経費が増加したことなどの影響で、3行合計で11・3%減の163億5500万円だった。
融資先の経営悪化に備える与信コストは琉銀と海銀で増加した。
新型コロナウイルス禍からの経済回復を背景に、事業性貸し出しは3行とも増加した。特に貸出金残高(平残)は沖銀の伸びが顕著で、利息収入の増加に寄与した。低下傾向が続いてきた貸出金利回りには下げ止まり感もみられる。
25年3月期は琉銀とOFGが増益、海銀は減益を予想した。
(当間詩朗)