日本トランスオーシャン航空(JTA、野口望社長)は1日、2025年3月期の中間決算(24年4~9月)を発表した。経常利益が前年同期比65・1%増の17億円、純利益が66・5%増の12億円で増収増益だった。前年同期に続き黒字を確保した。旅客数が増加したことから、売上高は11・9%増の253億円となった。
一方で、円安の影響を大きく受ける燃油費や整備費の増加などにより、営業費用も10・1%増の236億円となった。
旅客数は12・2%増の167万人で、有償座席利用率は5・5ポイント増加し、72・4%だった。繁忙期の増便やチャーター便、タイムセールなどの需要喚起策、台風の影響が少なかったことなどから、6月を除く全ての月で前年実績を上回った。
費用増の中でも単価は閑散便の値下げなどから夏場を中心に低下し、前年と同じ水準だった。
貨物・郵便収入は県外線の宅配、一般貨物が減少したことや、先島発の野菜や果物の伸び悩みから、3・4%の減少。その他収入は、日本航空との共同引受便実施による旅客数増加で、前年比21・3%増となった。
野口社長は「旅客数の増加から上期の営業利益は16億円となったが、24年度目標の41億円の半分の値を下回った。下期も需要喚起策を実施して、年度目標の達成を目指す」と話した。
(與那覇智早)