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「石垣版ライドシェア」今夏にもスタート 稼働していないタクシー活用 6月議会に予算案を提出 沖縄


「石垣版ライドシェア」今夏にもスタート 稼働していないタクシー活用 6月議会に予算案を提出 沖縄 石垣市内で客を乗せるタクシー=2月、石垣市
この記事を書いた人 Avatar photo 照屋 大哲

 石垣市が検討していた、第2種免許を持たない一般ドライバーが稼働していないタクシーを運転する「石垣版ライドシェア」を今夏にも始めることが13日、分かった。

 市議会6月定例会に事業費約900万円を盛り込んだ補正予算案を提出する。可決されれば県内初となるライドシェアの運用が始まる見通し。市は22日、関係機関と共に那覇市内で会見を開き、詳細を発表する。

 国交省によると、一般ドライバーが自家用車を使い有料で乗客を運ぶ「日本版ライドシェア」が4月、東京、京都、横浜市、名古屋市などで始まった。石垣版と同じく自家用車を使わず稼働していないタクシーを活用したライドシェアも京都などで始まっている。

 市が想定している事業概要は、運転手の1日の労働時間は原則週2日以内で1日3時間以内。市内のタクシー会社が雇用する。市は1人当たりの時給最大千円、運行管理に必要なアプリ導入・運用に最大30万円、広告費最大10万円、運転講習などの手続き費に最大10万円を補助する。予算はふるさと納税を活用する。

 市は当初4月の運用開始を目指していた。だが、タクシー会社や沖縄総合事務局との手続きが終わらず後ろ倒しになった。今回、調整にめどが付き、議会に予算案の提案をすることになった。

 市はライドシェアとは別で、公共交通機関が少ない北部地域を対象にした、移動手段確保のための実証実験も秋ごろから開始する。交通の不便な地域で例外的に認められている「自家用有償旅客運送」制度と、利用者の需要に応じて運行するオンデマンド交通を掛け合わせた市独自の事業で、将来的に実用化を目指す。

 (照屋大哲)