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夜間に太陽光電力を供給 沖縄電力が宮古島に供給用蓄電池 2025年5月めど、観光需要に対応 沖縄


夜間に太陽光電力を供給 沖縄電力が宮古島に供給用蓄電池 2025年5月めど、観光需要に対応 沖縄 宮古第二発電所に導入予定の供給用蓄電池のイメージ図(沖縄電力提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 島袋 良太

 沖縄電力(浦添市、本永浩之社長)は2025年5月をめどに、宮古島市の宮古第二発電所に同社として初めてとなる供給用蓄電池を導入する。宮古第二発電所には現在7機のディーゼル発電設備があるが、うち1機は老朽化で近い将来廃止する計画。宮古島では観光客や世帯数の増加で電力需要が増え、さらに各家庭が設置した太陽光発電との連系増加で夜間の需要に比べて電力の供給が不足する傾向にある。そのため老朽化したディーゼル発電機1機に代わり、日中に蓄電池で蓄えた電力を活用して夜間の需要ピークに対応する。

 供給用蓄電池はリチウムイオン電池でコンテナ20台分。定格出力は1万2千キロワット、定格容量は毎時4万8千キロワット。当初は27年の運用開始を予定していたが、観光の活発化などで宮古島では急激な需要の伸びが想定され、25年5月に前倒しした。

 沖電によると、老朽化したディーゼル発電機1機に代わって新たなディーゼル発電機を購入する場合と、夜間の供給不足時に対応するために蓄電池を導入する場合で費用を検討した結果、蓄電池の方がコストも抑えられる結果も出た。残り6機のディーゼル発電機と蓄電池を合わせて運用する形となる。

 導入する蓄電池には、日中に稼働するディーゼル発電機や各家庭に設置された太陽光発電などから蓄電し、晩のピーク時に放電する。日中に生産する太陽光の再生可能エネルギーを蓄電して活用する結果として、再生エネルギーの出力を無駄にせず、宮古島市での再生可能エネルギー利用比率が上がる。

(島袋良太)