県内でバスやタクシー、不動産などを展開する第一交通産業(北九州市、田中亮一郎社長)はグループの沖縄事業開始から20年を迎え、19日に那覇市内のホテルで記念祝賀会を開いた。田中社長は「この20年は一生懸命バス路線を維持することをやってきた。次の20年は沖縄の利便性を高めるため、いろいろな交通モードが手を取り合える仕組みをつくっていきたい」と述べた。
近年は那覇と名護、本部を結ぶ高速船の運航や、低炭素社会促進へ向けたEVバスの導入なども手掛ける。全国的に路線バス業界は路線廃止が相次ぐなど厳しい状況があるが、田中社長は「われわれは皆さまから要らないと言われなければ、路線の廃止はしない」と強調した。
県の照屋義実副知事は来賓あいさつで「10年偉大なり、20年畏るべし、30年にして歴史なる。50年神のごとし」との言葉を引用し「沖縄の二次交通の難問に、第一交通産業グループの英知を重ね、新しい歴史を築き上げる10年であるよう祈念する」とあいさつした。
(當山幸都)