県中小建設業協会女性部(松田由紀子部長)は25日、初めてとなる「若手・女性交流会」を那覇市のホテルコレクティブで開催した=写真。約20人が参加し、男性が多い建設業の中で女性が長く働きやすい職場環境づくりに向け、事例報告や意見交換をした。
飲食業開発や設計・施工などを手掛けるスタプランニング(那覇市)の事例報告では、人事担当の上地良美氏が2008年の入社当時は深夜残業が当たり前だった勤務が、現在は月平均4時間まで削減するなど職場改革が進んでいることを紹介した。
子育て中には子どもの発熱などによる急な呼び出しなどがあるため、業務はメーンとサブの2人体制を組むこととし、急な休みなどには互いがカバーできるようにした。受注する工事も見直し、短期集中型ではなく、工期が長い案件を受けることで従業員のスケジュール調整をより柔軟にできるようにしたという。
赤嶺サオリ専務は「職場環境の整備で、働くキャリアを諦めずに済むし、生活も安定する」と説明した。
意見交換会では「中堅層が少ない。女性技術者はいるが、正社員になるのをためらう場合がある。働く環境が整えば入社すると思う」「夫の転勤に伴い退職を考えたが、会社が3年間のリモート勤務を認めてくれたので今も働けている」などの報告があった。 (島袋良太)