創行力　玉城智司（かりゆし代表取締役社長）＜仕事の余白＞

　「想像と創造」。読み方は一緒でも意味には大きな違いがあります。「想像」は現実に存在しない事柄を心の中で思い描くこと、「創造」は想像したアイデアや物事を実際に形にすることだそうです。私は「創造」を常に大切にし、それを実現するには思いを強く持ち即行動することが何よりも大事と思い、自分なりの造語で「創行力」と名付けました。

　何事に対しても物の見方をさまざまな方向から五感を生かし、捉えることでアイデアや発想力が広がってきます。私は沖縄観光産業に携わり、はや37年目を迎え、沖縄観光の成長と共にたくさんの喜びや苦境も経験して参りました。沖縄観光はこれからも輝き続け、未来へ発展していく力があると思います。

　沖縄は自然・文化・芸能・芸術など多彩な宝がまだまだ眠っています。その中で沖縄に魅力を感じ県外から移り住み新たな芸術を創り出すアーティストもおります。私の趣味の一つバイクツーリングを南部で楽しんでいたある日、丘の上の古民家が気になり足を運んでみました。

　あるアーティストの紅型工房で、これまでに見たことのない南国の魅力をイメージしたデザインや色彩技術に感動しました。もっとたくさんの人々にこの作品に触れてほしいと思いホテルの一部客室を丸ごとアーティストルームにリニューアルしました。個性的なアーティストたちの素晴らしい作品が沖縄の新たな魅力につながればうれしく思い、これからも「創行力」を生かし、宝（魅力）を自分なりに発掘していきたい。