「第48回沖縄の産業まつり」が25日、那覇市の奥武山公園と県立武道館を会場に始まった。沖縄経済がコロナ禍から回復する中で、会場では原材料高などの製造業を取り巻く近年の課題を克服しようと、高付加価値化を図ったり、収益の柱を増やすため新規事業を展開したりと、知恵と工夫を凝らして試行錯誤を重ねた新商品が多く見られた。2024年度の「優良県産品」に推奨された49品から優秀11点の表彰式も開かれた。
神村酒造(うるま市、中里迅志社長)は自社の泡盛「守禮」を県産米で作った特別バージョンの「おきなわ県産米泡盛」を会場で販売している。泡盛は通常タイ米で製造されるが、泡盛製造のために特別に生産した伊是名島産の米を使った「テロワール」泡盛となっている。通常より割安なまつり価格で販売する。
渡久地洋平工場長によると、使用している米は泡盛生産に向いたインディカ種に近い品種。「すっきりした酒質の泡盛でありながら、甘さを感じるので古酒にも期待している」と話した。
まつり会場では通常のアルコール度数30度に加え、特別に原酒の51度も扱っている。30度は720ミリリットル入りが1400円、一升瓶は2800円。
(島袋良太)