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データが語る子どもの読書 知念秀明(県教委高校生読書リーダー、育成研修担当)<未来へいっぽにほ>


データが語る子どもの読書 知念秀明(県教委高校生読書リーダー、育成研修担当)<未来へいっぽにほ> 知念秀明(県教委高校生読書リーダー育成研修担当)
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 「面白い」「楽しい」「難しい」「めんどくさい」…。これらは何を意味する単語だと思いますか?

 沖縄の中高校生を対象とした読書実態調査で「読書に対するイメージ」を自由記述で回答してもらいました。回答を分析していくと子どもたちの読書活動への希望と課題が見えてきました。

 「読書を好き」というグループと、「読書を好きではない」グループに分けて分析を進めていくと、「読書を好き」なグループが回答によく使っていた語は「入れる」「ラノベ」「楽しめる」「視点」などでした。

 「入れる」という単語は、「いろんな情報を取り入れる手段」「知識を仕入れる」という文脈で使われ、「楽しめる」は「楽しめる紙」「いろんな世界観が楽しめる」「物語に入り込んで楽しめる」などです。「視点」では、「いろいろな視点で考えられたり、考え方が変わったりする」「感情移入させて視点の幅を増やし、想像力を良くしてくれる」「自分に新しい視点を与えてくれる」など、読書を通して新たな価値観や考え方に触れることを楽しんでいることが分かります。

 一方で、「読書を好きではない」グループの回答は、「疲れる」や「めんどくさい」という単語に代表されるように、ネガティブなものでした。「疲れる」では「文字が並ぶので読むと疲れる」「本を読むのは疲れる」という回答が多く、「めんどくさい」はやはり「読むのがめんどくさい」という意見が圧倒的に多い回答でした。しかし、少なくとも「本を読もうとしているんだろうなぁ…」と希望が持てました。みなさんが持つ「読書のイメージ」はどのような言葉で綴(つづ)られますか?