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絵本の楽しさは大人の笑顔から 知念秀明(県教委高校生読書リーダー、育成研修担当) <未来へいっぽにほ>


絵本の楽しさは大人の笑顔から 知念秀明(県教委高校生読書リーダー、育成研修担当) <未来へいっぽにほ> 知念秀明(県教委高校生読書リーダー育成研修担当)
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 絵本の「読み聞かせ」、皆さんはやっていますか? 私は子どもたちが小さい頃、毎晩のように絵本の読み聞かせをしながら、そのまま眠りかけては子どもたちに起こされていました。家庭だけでなく、学校で読み聞かせをされている方もいらっしゃるでしょう。皆さん子どもたちを盛り上げ、上手で驚きます。

 最近気になったのは、幼児がスマホの画面をのぞき込み、そのスマホが読み聞かせをしている様子を見たことです。確かにスマホが上手に絵本を読み上げてくれますよね。子どもは動く画面に夢中ですし、効果音や音楽もあって楽しそうです。さて、この子どもたちへの「読み聞かせ」。本当に読み聞かせるだけで良いのでしょうか?

 県教育委員会では、「県子ども読書指導員」を養成し、各地の図書館や学校などでの読み聞かせ講座などへ派遣しています。指導員によると、読み聞かせで一番大切なことは「読み手が楽しむこと」だそうです。子どもたちは大人が読み聞かせで失敗しながらも楽しんでいる様子を見ることで、より絵本の世界へと没頭できるようです。さて、私たちのスマホは楽しみながら読んでいるでしょうか?失敗するでしょうか?

 「聞き手の反応を大切にする」ことも重要だそうです。子どもの反応に合わせて読み方を変えたり、時には本を変えたりします。しかし、これもスマホでは難しいですよね。

 指導員の読み聞かせを見ていると、絵本を通じて子どもたちと、質問や意見を交わし、笑顔で対話を楽しむ様子が見られます。ぜひ、読書指導員から「やりとり」のある読み聞かせを学んでみてください。