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【全国高文祭】全国の舞台で成長につなぐ 16校50人合同オーケストラ 「器楽・管弦楽」 沖縄


【全国高文祭】全国の舞台で成長につなぐ 16校50人合同オーケストラ 「器楽・管弦楽」 沖縄 本番に向け練習に励む合同オーケストラのメンバーら=13日、沖縄市の美里高校
この記事を書いた人 Avatar photo 外間 愛也

 「集え青き春 漕(こ)ぎ出せ知の筏(いかだ) 水面(みなも)煌(きら)めく清流の国へ」をテーマに第48回全国高校総合文化祭が31日~8月5日、岐阜県内で開かれる。文化庁、全国高校文化連盟などが主催。沖縄県からは郷土芸能や器楽・管弦楽、放送など、15部門に252人が参加する。「文化部のインターハイ」とも呼ばれる芸術文化の祭典で、生徒らは日頃培った力や技を発揮する。本番に向けて意気込む高校生を紹介する。


 16校の連携で奏でるハーモニーに音楽への情熱を込める。県内には吹奏楽部がある高校は多いが、弦楽器を加えた管弦楽部はないため、「器楽・管弦楽部門」には各校から集まった楽器経験者50人が参加する。高文祭に向け一致団結して練習に励んでいる。

 糸満3年でクラリネットの金城望さん(17)は「全国の舞台を経験して自分たちの成長につなげたい」、球陽3年でバイオリンの下地慶乃さん(18)は「練習の成果を発揮し、楽しく演奏したい」と意欲を燃やす。

 挑むのはハンガリーの作曲家コダーイの「ハーリ・ヤノーシュ」という難曲だ。おおぼら吹きの老兵が自身の若き日の武勇伝を語るというストーリー。現代寄りの曲で、ハンガリーの民謡が随所に織り込まれている。リズムや音型などクラシックとは違った難しさがあるという。

本番に向け練習に励む合同オーケストラのメンバーら=13日、沖縄市の美里高校

 下地さんはクラシック曲に触れる機会が多かったため、独特のテンポや音の高さなど、感覚をつかむのに時間がかかったが「華やかさがあり、楽しい気分で弾ける」と新鮮さを感じている。吹奏楽部の金城さんは弦楽器と一緒に演奏することを楽しみながら、「ソロパートをかっこよく吹きたい」と目標を語った。

 指導する美里高校の宮城浩信教諭は、曲のメロディーが何を表現しているのか、イメージを持って演奏するよう指導している。「オーケストラの楽しさを感じてもらい、卒業後も音楽に関わってもらえたらうれしい」と話した。

 (外間愛也)