2023年に結成25年を迎えた県出身のロックバンド、MONGOL800(モンパチ)が12月30日、「MONGOL800 25th-800BEST」を宜野湾市の沖縄コンベンションセンター展示棟で開いた。MCでキヨサク(ベース、ボーカル)は「四半世紀、ずっしりくる」、高里悟(ドラム、ボーカル)は「本当に長くやってこられたのは、回りのスタッフとお客さんのおかげ」と25年を振り返り、ファンに感謝した。
「モンパチ25周年パーティーです! 遊びましょー!」とキヨサクの呼びかけ、ライブは「PARTY」からスタート。大阪と神奈川での公演に続く地元沖縄での開催となり「沖縄でようやく実現できた」と感慨深げだった。序盤は、初期の作品「夢叶う」「愛する花」「ガジュマルの木」を聴かせた。
新作アルバムのアレンジを手がけるなど、バンドのサポートメンバーであるKuboty(ギター、コーラス)は「これだけ音楽をやってきて、まだまだ学びとやりがいのある環境にいさせてもらい、サポートさせてもらい感謝している」と語った。NARI(サックス)、Seasir(トランペット)、パーティーダンサーの粒マスタード安次嶺とともに厚みのある演奏と、パフォーマンスで盛り上げた。
キヨサクは「沖縄という場所に生まれ過ごしているがゆえに、見えるものも聞こえるものも自然に歌になった」と楽曲への思いなどを振り返った。「最近もきな臭い。いろんなことがあるが、僕らができるのは歌にして歌いつなぐことだ」と語り、平和の思いを込めた「himeyuri~ひめゆりの詩~」を披露した。舞台から上がる火柱とともに「矛盾の上に咲く花」も力強く歌った。
代表曲「あなたに」に、続く「小さな恋のうた」ではサビをファンが大合唱して会場が一体となった。ライブはファンからの投票で選曲された楽曲を中心に、アンコールを含む計25曲を熱く奏でた。
25周年祭の締めくくりを飾る、9作目のオリジナルアルバム「LAST PARADISE」をひっさげた全国ツアーの沖縄公演を3月9日午後5時、那覇文化芸術劇場なはーとで開催する。
(田中芳)