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写真家・石川真生さんの映画、ドイツで上映へ 自らのルーツ語る 8月に桜坂劇場で先行上映も 沖縄


写真家・石川真生さんの映画、ドイツで上映へ 自らのルーツ語る 8月に桜坂劇場で先行上映も 沖縄 「オキナワより愛を込めて」の一場面(ムーリンプロダクション提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 当銘 千絵

 沖縄を拠点として活動する写真家の石川真生さん(71)を追ったドキュメンタリー映画「オキナワより愛を込めて」(砂入博史監督)が、28日~6月2日にドイツのフランクフルトで開催される日本映画祭「ニッポン・コネクション」の上映作品に選出されたことが24日までに分かった。国内では8月24日の桜坂劇場(那覇市)の先行上映を皮切りに、全国の劇場で順次公開される。

 映画は2023年11月に沖縄で開催された国際映画祭「Cinema at Sea|沖縄環太平洋国際フィルムフェスティバル」で初公開された。1970年代から一貫して沖縄を撮り続けている石川さんが、自身の初期作品を振り返りながら、当時の様子を語る自伝的ドキュメンタリー。写真家としてのルーツをたどりながら、ファインダーを通して語られた「愛」や、作品の背景となった沖縄の歴史や政治、人種差別、それらを乗り越えるパワーを写真と共に映し出していく。

 メインビジュアルは県出身の写真家、上原沙也加さんが担当した。

 石川さんは琉球新報の取材に「50年やって来たことが国内外で評価されてうれしい。言葉が分からなくても、私のメッセージは映像を通して伝わるはずだ」と喜んだ。

 砂入監督は「石川の実証的でありながら詩的な言葉は、写真と同じくらい印象的だ。写真と言葉は影響し合い、互いをより力強いものにする」とコメントを寄せた。(当銘千絵)