那覇市による孔子廟への土地無償提供が憲法違反に当たるとの最高裁判決を受け、原告の金城照子さん(92)=同市=は24日、市内で会見し「長い裁判だったが、勝訴をいただき涙がこぼれた。市は政教分離をわきまえ、きれいに解決することが大事だ」と喜んだ。判決後、都内で会見を開いた原告側代理人の徳永信一弁護士も「公共と宗教の捉え方について問い掛ける裁判になった」と意義を強調した。
金城さんは約7年間にわたった訴訟について「最初は難しいことは分からなかった。チャンネル桜に携わっていたことで、この問題に取りかかることになった」と説明した。
金城さんの会見に同席した岩原義則弁護士は「歴史に残る判決だ」と語り、係争中の孔子廟の撤去や土地明け渡しに関する訴訟についても「大いに影響がある」と語った。
24日の法廷は、一般傍聴席が全て埋まるなど注目を集めた。
徳永弁護士は「全面勝訴、あるいは完全勝訴だ」と喜色満面で判決を振り返った。
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