沖縄、1週間でコロナ感染1.9倍 県は「1月上旬より増加急激」


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 沖縄県は26日、新型コロナウイルスの患者1人が死亡し、新たに10歳未満から90代までの89人が感染したと発表した。80人を超えるのは1月28日以来、約2か月ぶり。26日までの1週間の感染者数は416人で、前の週(13~19日)の218人から1・9倍に急増している。米軍関係者も26日に28人の感染が県に報告され、1月20日(46人)以来の多さとなった。県独自の緊急事態宣言の解除から3週間が過ぎ、日ごとに増加傾向は顕著になっている。

 県内の累計感染者数は26日に9千人を超え、9077人になった。6千人に達したのは1月13日、7千人が同24日、8千人が2月16日だった。そこから9千人を超えるまで1カ月以上が経過し一見緩やかにみえるが、3月後半に感染者が集中しており増加の途上にある様子がうかがえる。

 県の糸数公保健衛生統括監は26日、県が飲食店への時短要請対象地域を拡大した1月上旬の感染状況よりも「増加率は今回の方が急激になっており、警戒を要する」と説明した。

 亡くなったのは那覇市の90代男性で、2月25日に陽性が判明、今月18日に死亡が確認された。累計の死者数は127人となった。

 26日の新規感染者89人のうち、20代(23人)と30代(13人)の合計が約4割を占めた。居住地別では那覇市17人、宜野湾市12人、沖縄市11人、浦添市8人などで、那覇から中南部の感染者が目立っている。推定感染経路が分かっているのは89人のうち41人で、内訳は家族18人、飲食9人、知人9人、施設3人、職場2人だった。米軍関係の感染者は嘉手納基地18人、キャンプ・ハンセンとキャンプ・フォスターが各3人、普天間飛行場2人、キャンプ・シュワブとトリイ通信施設が各1人。累計は1094人。

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