沖縄県は22日、10歳未満から90代の231人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。2日連続で1日当たりの発表数の過去最多を更新した。22日現在の療養者数は1899人で過去最多を更新するのは9日連続。県の糸数公医療技監は「想定を超えるスピードで感染が広がっている」と述べ、ゴールデンウイーク期間中の人の往来と飲食、変異株の影響を要因に挙げた。
職場感染も連日10人以上確認されている。体調が悪い人は出勤しないよう会社が徹底することや、N501Y変異株は感染力が高く、会話や発声の際に放出される非常に細かい「マイクロ飛沫(ひまつ)」での感染に注意が必要としている。飲食店や学校、職場などで、これまで以上の換気の徹底を呼び掛けた。
入院中は計462人で、このうち重症と中等症の患者は256人、病床占有率は95・7%で、医療の逼迫(ひっぱく)が続く。入院や療養先の調整のため自宅で待機している人も、前日より100人以上増えて694人となった。
自宅療養中は562人、宿泊療養中は181人。21日までの直近1週間の新規感染者数も1144人と最多を更新し、人口10万人当たりは73・55人で全国2位と、1位の北海道の75・78人に迫っている。
新規感染者231人のうち、推定感染経路が確定しているのは86人で4割弱にとどまっている。86人の感染経路の内訳は家族内が半数の43人、職場16人、友人知人14人、施設内7人、飲食6人。
年代別では、20代が64人で最多。続いて40代43人、30代33人、10代27人、10歳未満16人、50代と60代が各14人など。10代や10歳未満の感染者も増えていることから、県は、クーラーをかけていても、学校など人が集まる場所では換気の徹底を呼び掛けている。
地域別では、那覇市78人、宜野湾市32人、沖縄市23人、浦添市16人、うるま市11人、宮古島市10人、石垣市8人など。県外は熊本県と鹿児島県が各1人。
在沖米軍関係はキャンプ・キンザー1人。累計は1353人。
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