沖縄コロナ335人で最多 10万人当たり109人 療養者も最多更新2491人(5月30日朝)


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新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

 沖縄県は29日、県内の新型コロナウイルス新規感染者が過去最多の335人だったと発表した。2日連続で過去最多を更新した。直近1週間の人口10万人当たりの感染者数は109・81人で、都道府県別の最多を4日連続で更新した。入院や自宅療養などを合わせた療養者数も過去最多を更新し、2491人となった。緊急事態宣言適用から1週間が経過したが、感染抑制の効果はまだ出ていない。 

 新規感染者の年代別内訳は10歳未満19人、10代45人、20代67人、30代59人、40代45人、50代27人、60代47人、70代17人、80代9人。今週に入って10歳未満、10代が増加している。10歳未満は家族の大人からの感染が主で、10代は学校の友人や部活関係で感染が出ているという。

 市町村別では那覇市が82人と最多。沖縄市59人、宜野湾市33人、浦添市33人、うるま市18人、石垣市は15人、名護市14人、宮古島市13人、豊見城市11人など。石垣市は人口10万人当たり177・56人、宮古島市は同140・96人と、先島地方でも感染が急拡大している。

 新規感染者のうち、感染経路が判明したのは122で、家族内53人、友人・知人23人、職場20人、施設内12人、飲食9人、その他5人だった。

 入院患者は549人で過去最多を更新した。入院・療養調整中800人、宿泊施設療養中215人、自宅療養中927人と、療養体制も厳しさが増している。県は病床数の増加を医療機関と調整中。コロナに対応する病院の患者を、その他の病院に転院させる調整も病院間で進んでいるという。県は自宅療養者に対応するコールセンターの増員を進めている。

 県の糸数公医療技監は「まん延防止等重点措置の時は適用の次の週が横ばいで、その次の週から新規感染者が二桁に減った。(緊急事態宣言の)効果はまだ期待できないが、それにしても増えすぎている」と述べ、新規感染の芽を摘む取り組みの必要性を強調した。

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