沖縄コロナ対策の大型店休業で街閑散 自粛備えで食品売り場は人出


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衣料品店などがある2階へのエスカレーターが止まり、食料品などの売り場のみ営業したサンエー那覇メインプレイス=5日、那覇市の同店

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、床面積千平方メートルを超える大型商業施設を対象とした、土曜と日曜の休業要請が5日に始まった。大型スーパーでは衣料品や雑貨などを扱う店は軒並み閉店し、人の動きが活発なのは食品売り場だけ。観光地も大規模施設は閉園した。街中の人通りはまばらで、人々は「早く元に戻ってほしい」と望んだ。

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 那覇市のサンエー那覇メインプレイスは、衣料品店や飲食店が休業して、専門店に面した通路は閑散とした。衣料品店やスポーツ用品店が並ぶ2階は照明が消え、エレベーターも止まらない。1階のエスカレーターの乗り口には「臨時休業」の貼り紙が出された。

 知人へのプレゼントを買い、昼食を取ろうと訪れた女性(69)=那覇市=は「営業時間の短縮だけだと思っていた」と驚いた。度重なる緊急事態宣言に「慣れてしまい緊張感がない。対策をしても結果的に今まで感染を食い止められていないし、政治家はきちんと行動の手本を示してほしい」と求めた。

 29歳の夫婦=那覇市=は休日もほとんど外出していないといい、この日は食材のまとめ買いに来た。「不便だが仕方ない」とため息をつく。コロナ禍が始まった昨年3月に生まれ、コロナのない生活を知らない1歳の娘を「早くのびのび遊ばせてあげたい」と話した。

 沖縄市の沖縄こどもの国は5日から臨時休園となり、週末はにぎわう園内は閑散としていた。一方で、キリンやカバなど動物はいつもと変わらない様子で餌を食べたり、水に漬かったりしていた。休園を知らず足を運んだ客もいた。那覇市から孫の姫子ちゃん(4)と訪れた神村美琴さん(43)は「せっかくの休日だったので残念」と肩を落とした。

 北谷町美浜のアメリカンビレッジでは、観光客や地元の人の姿がまばらに確認できた。「CLOSE(閉店)」の看板をつるした店舗がある一方で、県が休業を要請する大型商業施設に当たらないことから、通常営業を続けるゲームセンターや飲食店にはマスク姿の人が集まり、休日を楽しんでいた。

 

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