県立高校の校則には「イエローカード」という指導方法が規定されている。学校によってマナーカード、学校生活改善カードなど呼び名はさまざまで、校則違反で指導された場合に発行される警告書のようなものだ。交通違反のように校則違反の度合いによって定められた点数や、指導の回数を重ねるごとに罰則が重くなる。
那覇工業の場合、授業妨害や服装違反などの改善指導に応じない場合、生徒にイエローカードを発行する。
1回目は「指導、厳重注意」、2回目は「科指導、保護者召喚、厳重注意、日誌指導3日」、3回目は「訓告、保護者召喚、日誌指導3日」、4回目は「停学3日、保護者召喚」と、発行を重ねるごとに指導が厳しくなる。
本島南部の高校に勤務する男性教諭は「イエローカード制の罰則は、校則違反行為の大きな抑止力になる」と話した。「罰を数値化することにより、点数が累積されていく感覚が生徒に生まれる。生徒にとってはプレッシャーだろう。実際に生徒を指導していて、やんちゃな生徒に『あと何点で停学だよ』と言ったら、文句を言いながらも従った」と効果を語った。
一方で「生徒は累積点数を気にするばかりで、自分の行動の何がどう悪かったのか、反省しにくいかもしれない。生徒を管理しやすいように、教師側の都合で運用されている気がする」と話した。
別の現役教員は「小さな違反でも繰り返すと重い罰が与えられる。生徒が学校生活に息苦しさを感じる原因になっていないだろうか」と危惧した。
【関連ニュース】