29歳の女性最年少候補が初の当選を果たした。那覇市牧志の市場本通りにある創業60年を超える老舗「外間製菓所」の3代目。「まっさらな気持ちで選んだ」という白のかりゆしとパンツに身を包んだ外間有里さん=自民=は、11日午後11時20分すぎ、当確の知らせを聞き事務所に現れた。手のひらを顔の前で合わせ、祈るようなポーズで感謝を伝えた。家族や友人、支援者からは「まちぐわぁーを守るための第一歩だ」と歓声が上がった。外間さんは「商売人、女性、若者の声を届けていきたい」と市議への決意を新たにした。
3姉妹の長女。商店街の人、もの、香りに囲まれ育った。妹たちと余った菓子を食べるのが楽しみだった。
那覇国際高校では生徒会長を務め、リーダーシップを発揮した。社会問題に関心を寄せ、琉球大学でジャーナリズムを学んだ後、まちづくりや地域活性化の分野にも視野を広げた。ウエディング会社勤務を経て、マーケティングなどを学ぶため東京の事業構想大学院大学に進み、地方創生について研究した。
2018年に那覇市観光キャンペーンレディーに選ばれ、商店街のアピールに取り組んだ。19年に父から家業を引き継いだ。
商店街を今、新型コロナウイルスの感染拡大が直撃している。「この地域の声を届ける人が必要だ」。自らがその役割を果たそうと政治の舞台を目指した。商店街の人たちの思いを背に、外間さんは市議会での活躍と商店街の活性化を誓う。
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